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パチンコ依存症 〜30兆円産業が生んだ副産物最近(2004年6月)は多くのパチンコやパチスロに有名人のお名前やアニメキャラクターが使われています。名前を貸す側にしてみれば、版権料はもらえるわタダで宣伝してもらえるわで嬉しい限りかもしれません。 実際、北斗の拳なんてのはパチスロがキッカケで息を吹き返したといっても過言ではないでしょう。 ところで、最近のパチンコやパチスロは大連チャン機が多いですが、裏を返せば「なかなか出ない=負ける機会が多い」ということになります。 とすると、多くのパチユーザーはお名前を貸している有名人に向かって、、、 ふざけんじゃねーよ コノヤロウ!
と怒声を浴びせていることがほとんどであり、パチンコをやって松平健が好きになる人はごく僅かでしかなく、大半は「ゴメンネじゃ済まんぞイエローキャブ!」であります。(注:2004年) というのは僕の勝手な想像ですが、今やパチ業界は年間30兆円の巨大市場となっており、いかにギャンブルと金貸しは不景気に強いかを物語っています。 さて、これらのキャラを使用するにあたっての版権料はいかほどか? がテーマではなく、このページのテーマはパチ依存(=パチンコ依存症)です。
※以下、「パチンコ・パチスロ」は「パチスロ」で統一します。 依存性「爆裂的に儲かるから」という理由もありますが、投資資金に対する見返りは競馬に比べると非常に小さいもとといえます。(競馬では¥1000が50万100万は茶飯事)例外的なものを除けばパチンコは10万、スロットは20万程度が大当たりの限界値です。 パチンコやパチスロには他のギャンブルと大きく違う点が4つほどあります。
ここが問題であり、「いつでも」「どこでも」「手軽に」「考えなくても」、という行為で10万20万のカネが手に入ったら、そりゃぁ誰だって癖になります。 この状態でクセにならないなんてのは高額納税者並に裕福としか考えられません。 現金を賭ける娯楽そのものを否定しませんし、僕も好きなほうです。 しかし少なくとも、儲けるつもりでやる行為を娯楽とはいいません。 「当たりハズレ」を愉しむものは娯楽ですが、「勝ち負け」にこだわるものは勝負事であって娯楽とは違います。 努力せず気軽に得ようし、適度に当たるので儲かった気分になる・・・・ パチスロに限らず依存性のある物事に共通する内容です。 ちなみに「高速のタテ回転」も依存性を高める要素として指摘する精神科医の先生もいらっしゃいます。 今どきのパチンコやスロットは皆々タテ回転・・・まぁ、海物語は違いますが・・ 射幸性(射幸心)と自制・抑制近年のパチンコやスロットは1回の当りで3〜4万円程度は普通に見込めます。これが2回3回と続けば10万円以上を一気に得ることが可能です。 これは運が良かったとかではなくそういう出かたをするように組んであるので、パチ屋の中では極めて普通な光景です。 それを傍から見たり自分が体験すると、「1回当たれば4〜5万は取り戻せる」ということをカラダが覚えてしまいます。 これが射幸性です。 逆にいうと、1万2万呑まれたところで1回あたれば十分にとりもどせる さらにいうと、1万2万程度で当たるものではない もっというと、5万までは負けても1回あたれば取り返せる 確かにそうには違いないですが、勝負事としてキチンと捉えている人はこういう事を「やる前」には考えますが、負けてるときはもちろん「やっているとき」にも考えません。 それにです。 今どきのパチスロが5万10万出るのは普通ですが、それは5万10万負けるのも普通だからです。 病的になるステップいくらパチスロが射幸心を煽るとしても、誰しもが依存症になるとは限りません。例えば、ですが、毎月100万くらい負けてもその人が娯楽に使えるお金が200万300万あれば依存症にはならないと思います。 つまり、金額に関係なく娯楽の範疇にあれば病的にハマることはないと断言できます。 病的にハマる人の条件・・・
他にもあるかもしれませんが、知りうる限りのパチ依存者は上記3項目を全て満たしています。 でもって、以下のような順序でハマっていくと思われます。 【STEP1】 日常生活への組み込み 平日の生活習慣にパチ屋通いが組み込まれます。 サラリーマンなどは主に会社帰りでしょうが、変則勤務や外回りの人は日中の空き時間に定期訪問先のごとく決まった時間にパチ通いをするようになります。 このあたりで微勝ち微負けを繰り返しながらゆるやかに負けを蓄積していきます。 まぁ、このあたりはサボり先がパチ屋なのか図書館なのかの違い程度ですね。 【STEP2】 微勝ちと微負けの繰り返し パチ屋通いを繰り返していると微勝ち微負けの単位がしだいに大きくなってきます。 ¥3,000、¥5,000の勝ち負けならば翌日に影響しませんが、これが万単位になると1回の負けで日常生活に支障がでてきます。 すると次第に収入のうち、必要最低限の金額を除いた残り全てをパチスロにつぎ込みだします。 もちろん段階があり、最初は昼食費を削ることからはじまり最終的には水道光熱費にまで及びます。。 モノがパチ機なので狂っていると思いますが、他の趣味でも同じようなお金の使い方をする人もいるようなので、この段階では行過ぎた趣味という解釈もできなくもありません。 【STEP3】 瞬間的に儲かる おそらくですが、病的な人の大半は一度は10万単位の大勝をしていると思われます。 これによって負けがこんでも1回の当たりで10万程度は取り戻しが効く、ということが体験として身に付いてしまいます。 最近のパチスロの良くない部分です。 【STEP4】 儲かったカネをパチスロ資金にしてしまう 儲かった翌日が分岐点でもあります。 さっさとモノを買うなり家計に入れてしまえばいいのですが、サイフが分厚いと気分もおおらかになって多少の負けにも気前良くなってしまいます。 あるいは儲かった翌日なんてのはイキオイがありますのでまたまた勝ってしまうことも多々ありますが、こうなると「ブチ込めば出る!」という強烈な錯覚を引き起こします。 (まぁギャンブルでは「勝ったら続行」は鉄則ですが・・) 結局、大勝したカネは一時的にパチ屋から預かっただけに過ぎないことが数日後に連敗というカタチで証明されてしまいます。 この段階では病的とは言いがたいですが、勝ち分を使い切った以降もパチ屋通いをするのは病的になる第一歩といえます。 【STEP5】 借金する 負けが込むと大半の人は娯楽用途以外のカネをつぎ込みます。 初期の段階は昼食費などを削ってやりくりをしますが、それでも足らなくなると借金をします。 念のため書いておきますが、借金は何もサラ金で借りるだけとは限りません。 身内のサイフや同僚からも、自分のカネでなければ皆々借金です。 他の目的があって貯めている貯金に手を出すのも借金と同じ。 終わってるよ・・・・と思いますが、この段階でも次の収入まで禁パチを維持できれば病的にはなならないと思います。(毒抜きは必要ですが・・) 【STEP6】 借金でパチスロをする 借金してその足でパチスロをやるのはほぼ同一に行われますが、ここに一本の線が存在しています。 というのも、借金をする直前は猛烈な自己嫌悪に陥ります。(これは誰しもです) 『もうパチンコはやめよう』 あるいは 『小遣いの範囲だけにしておこう』 これが【STEP5】ですが、この反省を実行できれば病的にハマることは多分ないと思います。 つまり、反省を実行できなかった時点から依存症が始まります。 パチスロやるつもりで借金する人は既に病的では?? と思いますが、これは精神的な余裕か、あるいは単なる「パチ狂い」、はたまた「職業的」なのでここでいう依存症とは異なります。 【STEP7】 依存症 あとは繰り返しです。 たまたま「4」で儲けても借金を即返しする人は稀です。(不足した生活費分まで儲けようとして微勝ちした分をつぎ込んで負け分を増やすパターンがが殆ど) 自己嫌悪→借金→自制心を維持できず→負け→自己嫌悪→借金→・・・・
最初の借金は世間的なブレーキがかかりますが、2回目からは慣れてくるので一気に加速します。 こうなると程度に関係なく第三者の助言や介在がないと止めることは難しいと思います。 依存中の精神状態自己嫌悪→借金→自制心を維持できず→負け→自己嫌悪→借金→・・・・なんて状況下におかれると何にしても投げやりな行動になってしまいます。 こういう状況だと、「もう、どうなってもいいや・・・」という自暴自棄な思考と共に脳ミソが溶けるような感覚に襲われます。(←だそうです) 具体的には、、、 最中では「行き着くトコまで行きますっ!」と思うようになり、 直後にはモノを考えたり行動する気力が無くなり、、 ってな感じになります。(←だそうです) 当然、シゴトも手に付かなくなりますし言葉も粗暴になってきます。(←そう見えます) こういう精神状態で気持ちの切り替えをしようにもアタマがボーっとして何をするにも手に付かず、結局悪循環で状況は悪化の一途をたどってしまいます。 まぁ、この状態で理性を働かせようなんてのはムリです。 逆に、このような状況にも関わらずマトモな精神状態でいられるのは、ある意味では非常に意志強固な性格ともいえます。(決して良い意味だけとは限らない) パチ依存の彼等彼女等は、パチスロで儲けて何をするつもりなのか?このテの内容を取り上げるサイトにありがちなひとことです。パチスロで儲けたお金をパチスロに遣ってしまうような非生産的な行為はヤメなさい
といいたいのでしょうが、僕はそういう考えにはなりません。 多分ですが、パチ依存の方々の目的は「儲けること」ではなく「高揚感」だと思います。 ここからは僕の想像ですが、パチ依存の人が感じる高揚感とは・・ 借金返済を迫られている逼迫間 負けてさらにかさんだときの絶望感 これらが蓄積した中で当たったときの・・ 少しでも解消した瞬間の安堵感 今月も返済できたという達成感 が実際のところではないかと思います。 妙な表現ですが、ノルマに対して意欲が出てくるのはある種の人間の本能らしいですが、そういった意欲が強く出る人ほど「目標」を失うことに対する不安感も強いらしい。(←聞いた話ですが) 「借金があるほうが意欲が出る」というのは詭弁でもなんでもなく、自分に義務を課すことで意欲を奮い立たせる人間は確かにいます。 まぁ、パチスロでつくった「義務」でヤル気が出てくるってのはどうにも僕には理解できませんが・・まぁ事実みたいです。 「依存症」と「行き過ぎた趣味」の境界パチ依存は単なるギャンブル狂いではなく精神病の一種みたいです。ギャンブルに否定的な人からすれば狂いも病気も同じに思えますが、まぁ、病気なのですから第三者による適切な対処と治療が必要だと僕は思います。 少なくとも、自分の意思だけでは絶対に直らないと思いますし、パチ依存専門のカウンセラーも皆々同じ事を言います。 個人的な意見ですが、パチ依存の分岐点は先述STEP6の「反省」にあると思います。 病的になってしまうと自らの意思だけでは実行できなくなるので、そこに第三者の「力」が必要になるのでは? と思います。 例えばですが、本当にパチスロが好きなら別に現金を賭けなくても愉しめると思います。 現金を賭けなくても愉しめる 即ち、見てるだけや娯楽費の範囲で楽しめるなら、それは依存症ではなく趣味といえましょう。 つまり、酒やタバコ、あるいは競馬と同じくパチスロ自体はそれほど悪ではないと僕は思う。 要は各々の付き合い方。 現金を賭けないと面白くない ・・・ならば、それはやはり娯楽ではなく勝負事として捉えています。 ギャンブルとしてのパチスロの本質は数の力によるパワーゲームです。 スロットのページの内容ってのは基本中の基本であるわけで、コレがわからずにハマってる気配があるのなら、力ずくでもヤメさせるべきだと思います。 ちなみにですが、僕は現金を賭けないと面白くない派ですよ。 パチ否定人が依存症予備軍に接する際に知っておくべきことパチンコ・パチスロは絶対に勝てないパチスロに否定的な人はこう思っている方が多いようですし、常識的に考えてもそうです。 しかしこれは誤りです。 パチンコやパチスロは機械の確率によるギャンブルですが、パチ屋はその確率で経営をしているからには打ち手の側も一定の条件さえ満たせばほぼ確実に勝てます。 つまり、労力さえ厭わなければパチスロで食うことは十分に可能だと思いますし、喰ってる人は実際にいます。 数字を転がすだけの非生産的な生業ともいえますが、それはネット株で遊んでいるデイトレーダーも同じことです。(合法的にメシを喰えるだけの収益を出している人を否定する気はないので念のため) だから「勝てる」という意見が正しい、、、、 のではなく、勝つための「一定条件」をクリアすることが現実的には非常に難しいので結果として「勝てていない」のです。 実際にパチスロで喰ってる人を見てみると、普通にシゴトをしている方がはるかにラクと思えるような労力を使っています。 少々妙な言い回しですが、僕が思う正しい諭し方とは・・・
、、です。 バカにするように『勝てないからヤメな』というよりは、勝ち方のロジックを説明してあげて、『それがアンタにできるのか?』と言うほうが効果的と思います。 まぁ実際のトコロ、 ホントに勝っている人と話をしてみるのが一番良いと思いますがね(笑) ホントに勝っている人ならきっとこう言う。 数字に弱い人が勝てるワケないっしょ? ・・ってね おまけな余談・・で、冒頭で挙げた名前を貸してる有名人(等)ですが、別にパチンコに名前を出して版権がどうのとか売名するためにパチンコを利用するのはどうかとは思いませんが、パチ機に名前を出すからには社会問題化しているパチ依存について認識をもつとか自助組織に寄付するとかしてもいいのではないかと思います。 30兆円産業を支えているのは年間平均200万円も負けてるパチ依存の方と、それらに資金を提供するサラ金ヤミ金なのですから・・・ 2005年あたりでデビットカード(銀行キャッシュカード)が使える玉貸機が導入されたと聞きます。 その延長でお財布ケータイも使えるようになったとしたら・・・世も末ですわな。 関連リンク2004.6.10 初版
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